北陸新幹線のシニア割引には、対象年齢によって「おとなび」「ジパング倶楽部」「大人の休日倶楽部」などの制度があります。
自分に合った制度を選べば旅行や帰省、日常の移動の費用も大きく抑えることができますよ。
この記事では、北陸新幹線で使えるシニア割引の種類や特徴について詳しく解説していきます。
具体的な料金比較や利用方法を知ることで、次の移動からすぐにお得に活用ができますよね。
制度を上手に活用し、快適に新幹線を使いこなしましょう。
- 北陸新幹線で利用できるシニア割引の種類と対象年齢
- おとなび・ジパング倶楽部・大人の休日倶楽部の特徴と違い
- 割引制度の選び方とお得な利用シーン
- 割引きっぷの購入方法と利用までの流れ
- 利用時に注意すべき点と失敗しないためのポイント
北陸新幹線でシニアが使える割引は?

北陸新幹線を利用するシニア世代には、年齢に応じた割引サービスがあります。
代表的なシニア割引サービスは次の3つです。
- おとなび(50歳以上対象/JR西日本エリア中心)
- ジパング倶楽部(65歳以上対象/全国のJRで利用可能)
- 大人の休日倶楽部(50歳以上対象/JR東日本・北海道エリア)
この3つを押さえておくと、北陸新幹線を含む旅行がぐっと身近になりますよ。
例えば金沢から東京までの往復は通常で約28,000円前後ですが、割引を使うことで5,000円以上安くなるケースがあります。
次の見出しからは、年齢ごとに利用できる割引制度を具体的に解説していきますね。
自分の年齢でどの制度を選べるのかを知ることが、お得に利用するための最初の一歩です。
北陸新幹線で50歳以上が使えるシニア割引「おとなび」とは?
「おとなび」は、50歳以上を対象としたJR西日本の会員制度です。
入会金・年会費は不要で、インターネットから簡単に登録できますよ。
会員になることで、北陸新幹線を含むJR西日本エリアの新幹線や特急列車をお得に利用できます。
おとなびWEB早特で新幹線が安くなる
「おとなび」最大の魅力は、会員限定のおとなびWEB早特。
通常料金よりも安く購入でき、旅行の計画が立てやすくなります。
例:敦賀〜東京の片道料金
区間 | 通常料金 | おとなびWEB早特 | 割引額 |
---|---|---|---|
敦賀〜東京 | 約14,000円 | 約11,500円 | 約2,500円 |
往復では約5,000円の節約になり、年に数回利用するだけで大きな違いを感じられますよね。
旅行商品やツアーもお得に
「おとなび」会員限定の旅行商品も用意されています。
個人旅行やツアー、日帰りや泊りなど自分にあったプランを選べ、ネットや電話からすぐに予約できますよ。
新幹線とホテルをセットにしたプランでは、個別に予約するよりもさらに安くなるケースが多く、観光も楽しみやすくなりますよね。
北陸新幹線で65歳以上が使えるシニア割引「ジパング倶楽部」とは?
「ジパング倶楽部」は、65歳以上が対象のJRグループ共通のシニア割引制度です。
JR線を片道、往復、連続で201km以上利用する場合に、JRの各種きっぷが割引になります。
年会費3,840円(税込)で会員証が発行され、会員証を提示することで、JR全線のきっぷを割引価格で購入できます。
割引率と利用条件
ジパング倶楽部では、利用回数に応じて割引率が変動します。
新規会員の場合
- 年3回までは20%割引
- 年4回目~20回までは30%割引
なお、継続会員の場合は年間1~20回まで30%割引になりますよ。
北陸新幹線を頻繁に利用する方ほど恩恵が大きく、夫婦や友人と一緒に旅行する場合も割引を受けられます。
北陸新幹線での割引例
例:金沢〜東京の指定席片道料金
区間 | 通常料金 | ジパング20%割引 | ジパング30%割引 |
---|---|---|---|
金沢〜東京 | 約14,380円 | 約11,500円 | 約10,060円 |
往復で最大8,000円以上の節約が可能です。年に数回東京へ行く方なら、年会費を差し引いても十分お得になります。
長距離旅行に最適
ジパング倶楽部は北陸新幹線だけでなく、東海道新幹線や山陽新幹線など全国の新幹線で利用できます。
北陸から東京を経由して西日本や九州まで足を延ばす旅行スタイルにも対応でき、65歳以上でアクティブに動く方向けの制度ですよ。
北陸新幹線のシニア割引「大人の休日倶楽部」とは?
「大人の休日倶楽部」は、50歳以上が対象の、JR東日本とJR北海道が提供するシニア向け会員制度です。
北陸新幹線では、東京から長野・上越妙高までの区間で割引が適用されます。
年会費を払っても数回の利用で元が取れるため、50代からの旅行や帰省にぴったりです。
会員区分と対象年齢
「大人の休日倶楽部」には2種類の会員区分があります。
- ミドル会員
- 対象:50歳~64歳
- 年会費:2,624円(税込)※初年度は無料
- 割引:JR東日本・JR北海道エリアのきっぷが 5%割引
- ジパング会員
- 対象:65歳以上
- 年会費:4,364円(税込)
- 割引:JR東日本・JR北海道エリアのきっぷが 30%割引、日本全国のJR線が20〜30%割引(20回まで)
北陸新幹線での利用範囲
北陸新幹線はJR東日本とJR西日本の共同運行です。
「大人の休日倶楽部」の割引が使えるのは 東京〜上越妙高間 となり、例えば以下の区間であれば割引が適用されます。
- 東京〜長野
- 東京〜上越妙高
富山や金沢方面は、JR西日本の管轄となるため割引対象外なので注意しましょう。
大人の休日倶楽部パスの魅力
「大人の休日倶楽部」会員限定で発売される 大人の休日倶楽部パス も注目です。
- 東日本エリア(新幹線・特急含む)が 連続5日間乗り放題:18,800円(税込)
- 東日本+北海道エリア(新幹線・特急含む)が 連続5日間乗り放題:26,740円(税込)
利用期間は限られますが、北陸新幹線エリアと合わせて、新潟・東北・北海道旅行を楽しむシニアの方にとっては非常にお得な商品ですよ。
首都圏から観光に行くなら「北陸フリーきっぷ」
「北陸フリーきっぷ 」は、現在「大人の休日倶楽部」会員限定で発売されているきっぷで、観光を兼ねて北陸を巡るシニア世代に最適です。
利用期間が限られていますが、首都圏から北陸新幹線での往復ができるうえに、北陸エリア内の列車が乗り放題になるため、移動費を大きく抑えられますよ。
フリーきっぷの内容
- 発着地:首都圏(東京・大宮など)
- 利用期間:2025年4月1日~2026年4月3日
- 含まれる内容:
- 北陸新幹線(東京〜北陸エリアまで)の往復(普通車指定席)
- 北陸フリーエリア内の特急・新幹線・普通列車の自由席が4日間乗り放題
料金の目安(2025年度)
- 東京発:大人の休日倶楽部会員 → 約24,000円
- 大宮発:大人の休日倶楽部会員 → 約23,000円
通常、東京〜金沢の往復だけで約28,000円かかりますが、フリーきっぷなら往復に加えて北陸エリアの移動も自由に楽しめます。
利用可能な観光エリア
- 富山(黒部立山アルペンルートへの玄関口)
- 石川(金沢の兼六園、能登方面)
- 福井(東尋坊や永平寺など)
北陸新幹線の駅を拠点にして、自由に観光地へ足を延ばせるのが最大の魅力です。
北陸新幹線のシニア割引、どれを選ぶべき?

北陸新幹線には50歳以上、65歳以上と段階的に利用できるシニア向け制度があります。
どれを選ぶかは、年齢だけでなく利用頻度や旅行スタイルによっても変わってくるものです。
この見出しでは、最適な選び方を解説していきますね。
年齢別に制度を整理
まずは、これまでに紹介したシニア向け制度を年齢別にまとめました。
年齢 | おすすめ制度 | 特徴 |
---|---|---|
50歳以上 | おとなび | 無料会員、WEB早特でお得に旅行 |
50歳~64歳 | 大人の休日倶楽部ミドル | きっぷ5%割引、パスで乗り放題 |
65歳以上 | 大人の休日倶楽部ジパング | きっぷ30%割引、パスで乗り放題 |
65歳以上 | ジパング倶楽部 | 全国JR対応、最大30%割引 |
自分の年齢に応じてどの制度が使えるかを確認し、利用目的に合わせて選ぶことが重要です。
利用シーン別にお得度を比較
利用シーンや旅行スタイルでも比較してみましょう。
- 年に数回旅行する50代 → 「おとなび」で大きな節約
- 60代で東京〜長野・上越妙高を利用 → 「大人の休日倶楽部ミドル」で安定した割引
- 65歳以上で頻繁に東京へ行く → 「ジパング倶楽部」で圧倒的にお得
一度の割引額だけを見ると「おとなび」と「ジパング倶楽部」がお得です。
ただし「大人の休日倶楽部」は乗り放題パスが魅力で、観光型の旅行には最適。
自分の旅行スタイルに合わせたシミュレーションを行い、最もお得な制度を選ぶことがポイントですよ。
北陸新幹線のシニア割引きっぷの購入方法と使い方
シニア割引を使いたいと思っても、「どうやって買うのか」「どこで申し込むのか」が分からないと不安になりますよね。
ここでは主要な割引制度を例に、購入から利用までの流れを整理します。
会員登録をする
これまでに紹介した北陸新幹線のシニア割引は、すべて会員制の割引制度です。
まずは、利用したい割引を提供している会員制度へ、会員登録をしましょう。
- おとなび → JR西日本の「WESTER会員」にWEBから会員登録(自動的におとなび会員にも登録される)
- 大人の休日倶楽部 → 郵送、WEB、または窓口から会員登録
- ジパング倶楽部 → 郵送で会員登録。1〜2週間で会員証が届く
大人の休日倶楽部やジパング倶楽部は、登録完了までに1週間以上かかる場合があるため、旅行前に早めに登録するのがおすすめです。
インターネット予約を活用する
「おとなび」や「えきねっと」会員限定の割引は、インターネット予約が基本です。
- おとなび → JR西日本の「e5489」からネット予約
- 大人の休日倶楽部 → JR東日本の「えきねっと」からネット予約
- ジパング倶楽部 → 会員証を提示して窓口で購入
WEB予約では出発前日まで申し込み可能で、座席指定も自宅で完結できます。
スマートフォンやパソコンから操作できるため、旅行前に余裕を持って予約しておくと安心ですね。
駅窓口や券売機で発券する
インターネットで予約した場合も、きっぷは駅で受け取ります。
- みどりの窓口
- 指定席券売機
これらで会員証や予約番号を提示すれば発券できます。
ジパング倶楽部は窓口での手続きが基本で、その場で割引を反映したきっぷを購入できますよ。
利用の流れをイメージする
実際の利用の流れは次のようになります。
- 会員登録(WEB、郵送、または窓口)
- インターネットや窓口で予約
- 駅で発券(会員証や予約番号を提示)
- 自動改札にきっぷを通して乗車
この流れさえ覚えておけば、初めてでもスムーズに利用できます。
北陸新幹線のシニア割引を使うときに注意すること
シニア割引は便利ですが、条件を正しく理解していないと「思ったより安くならなかった」と後悔することがあります。
ここでは特に注意すべき点をまとめました。
繁忙期は対象外の日がある
ゴールデンウィーク・お盆・年末年始などの繁忙期は、シニア割引の対象外となる場合があります。
例えば「おとなびWEB早特」は設定除外日が多く、混雑期は通常料金でしか購入できません。
利用期間が設定されている場合があるので、旅行日程を決める際には、必ず対象日を確認してから計画を立てるようにしましょう。
会員本人以外は利用できない
シニア割引は、基本的に会員本人のみが対象です。
家族で旅行に行く場合でも、同行者には適用されないので注意しましょう。
変更や払い戻しには制限がある
各種割引切符では、変更や払い戻しに関して以下のようなルールがあります。
- 受け取り前:インターネット上で変更可能
- 受け取り後:変更は1回まで
- 払い戻し:所定の手数料が発生
これらのルールは変更されることもあるため、きっぷ購入時には毎回確認することをおすすめします。
会員証や身分証の提示が必須
「ジパング倶楽部」では会員証を提示しなければ割引が受けられません。
駅で忘れると通常料金を支払うことになってしまうため、必ず携帯しておきましょう。
また、新規登録時には運転免許証や保険証などの年齢確認書類が必要です。
まとめ|北陸新幹線のシニア割引で快適に出かけよう!
北陸新幹線は、シニア世代に向けた割引制度が充実しています。
対象年齢や条件は制度ごとに異なりますが、自分に合った割引を選ぶことで大きな節約につながるでしょう。
今回紹介した北陸新幹線のシニア割引のポイントをまとめます。
- 「おとなび」は50歳以上対象、WEB早特でお得に移動できる
- 「ジパング倶楽部」は65歳以上対象、片道201km以上で最大30%割引
- 「大人の休日倶楽部」は50歳以上対象、安定した割引やパスを利用できる
- それぞれの制度は年齢・目的・利用スタイルで選び分けると効果的
- 購入方法や利用条件を理解しておけば、スムーズに安心して使える
北陸新幹線のシニア割引を上手に活用すれば、金銭的な不安を抑えながら快適に東京や関西へ出かけられます。
旅行や家族との再会の機会が増え、日常に豊かさを加えることができますよ。
まずは自分の年齢で利用できる制度を確認し、次の旅行から実際に試してみてください。
割引の仕組みを理解して動き出せば、北陸新幹線での移動がこれまで以上に身近で楽しいものになるでしょう。